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2006年05月10日

スポーツマンシップ・セミナー(その1)

昨年の12月と今年の2月に『スポーツマンシップ・セミナー』を開催しました。毎年恒例になっている師匠ジム・エバンス氏を招聘しての1泊2日でのアンパイア・クリニック(審判技術講習会)の開催にあわせて、ジムにスポーツマンシップについて話しをしてもらいました。もっとセミナーを盛り上げるため、ゲストにマーティー・キーナート氏(楽天イーグルス)や木田優夫氏(東京ヤクルト)などにも出演をお願いしました。お陰さまで、大変好評で、今年の秋にも是非開催してくれという声をあちらこちらからいただきます。

セミナーの対象者は、少年野球(硬式・軟式)指導者とその少年野球選手のお父さん、お母さんです。対象のかたがたに、こども達が野球をする目的をもう一度考えて欲しかったからです。パリーグを辞めて、2年間”浪人”(ビザが出なかったりして)中に、こんな光景を目撃したのでした。ある少年野球の大会を見学していた時のことです。走者が1塁に出塁しました。投手は、投手板を外して、偽投(投げるまね)をしました。これは、ルール上許されるプレーです。走者は、牽制されたと思ってヘッドスライディングで1塁へ戻りました。ここまでは、ごく一般的な野球試合中に起こる事です。ここで、投手が走者が起き上がるか否かの時に、すぐに打者へ投球したのです。走者は、勿論準備が出来ていません。この状況を見た僕が何をいいたいかわかりますか?

投手が走者に盗塁をさせないように”ずるい行為”をしたのです。野球規則には、”クイック・ピッチ”という反則があります。これは、「打者が打者席内でまだ十分な構えをしていないときに投球された場合には、〜」と、打者がまだ準備できていないうちに不意をついて投球することを禁止しています。このルールの盲点をついて、指導者が”勝つため”という大義名分のもと、こども達に”ずるいこと”を教えていたのです。僕は、この状況を見たときに、日本野球の大きな問題点が何かがわかりました。それは、”勝利至上主義の弊害”です。(次回に続きます。)
posted by 平林岳 at 09:10 | Comment(8) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
私としては、最近主に中学校軟式野球の練習試合の審判をお手伝いしています。やはり似たようなケースをよく見掛けます。多くの指導者の方々もルールを把握しきれないで指導されているみたいです。また、子供たちも、ルール&マナーでジム・エバンス大師匠が言ったとおり少年期に覚えたものを良としているみたいです。だから中学野球部だと一部の先生がちゃんと指導されている学校がありますが、大多数の主力の子供たちがズルさ平気にしていて顧問の先生方の言うことを聞いていないのではないか?或いは見下しているのではないか?もしかして顧問の先生も?と、思います。そういう時に自分は子供たち、先生方にマナーとルールを説明するようにしています。そこでもたかが審判的な目を向けられることも少なく有りません。ただこのことは時間を掛けてじっくり伝えていきたいのですが説得力がまだまだ有りません。UDC活動を通すことで、プロアマ問わず審判の意識、技術の向上を含め全ての人たちに理解してもらえる立場になりたいと思っています。
ちなみに、自分がお手伝いしている中学校ではレギュラークラスの子も含めて審判をやりたがる子供が増えてきて、この間は二人制を2試合やりました。
大変喜んでいました。
やれば出来るのです。
審判に年功序列は要らない!
UDCに所属すると更に見方が変わると思いますが、所属は違くても全国の審判仲間達、一緒に意識を変えて行きましょうよ!
Posted by タマの大魔神 at 2006年05月10日 13:07
こんにちわ!メールの返信ありがとうございました。是非、機会がありましたらお手伝いさせてください。

今回の日記を見て私は深く考えさせられました。私も少年野球の時に、平林さんが指摘する行為をやっていました。

それも勝利至上主義のチームの中であっては、この行為がずるいこと、悪いことなんて考えた事もなかった気がします。

子供たちは指導者の言いなりになり、ずるいことをずるいとわからなくなっている、子供たちがたくさんいるのではないでしょうか。。。

昨日から交流戦が始まりました。今日もファイターズは中日と戦います。昨日同様、勝利してほしいです。

次回の日記を楽しみにしています。Good Luck!!
Posted by Mr.81 at 2006年05月10日 13:22
■MR.81さん
その通りです。こども達には、責任がないのです。何もわからずに、それがいい事だと思ってしまうのです。ですから、指導者や親の役割がとても大事になのです。
Posted by オールドルーキー at 2006年05月10日 18:14
■タマの大魔神さま
いつも大きなエールをありがとうございます。審判同士の団結が必要ですよね。がんばりましょう!
Posted by オールドルーキー at 2006年05月10日 18:18
審判としてはどういう処置を取るのですか?ボークですか?それともタイムをかけてやり直しだけですか?
Posted by あつし at 2006年05月11日 11:50
■あつしさん
この場合は、”タイム”をかけて、皆が準備ができているのを確認してから、”プレイ”をかけて試合を再開してください。
Posted by オールドルーキー at 2006年05月11日 12:54
本件、ちょっと皆さんと受け止め方が違います。

打者へのクイックピッチは野球規則で禁止しています。これは危険ですし、フェアではありません。

しかし、投手はランナーの準備状況まで確認しながら打者への投球を行わなければいかませんか?
投手が盗塁をさせまいとする「ずるい行為」とありますが、見方をかえれば「盗塁」自体がずるい行為ではないですか?
また、少年野球でよくあるケースですが、ランナーがパチパチ大きく手を叩きながら投手に「リ〜リ〜」という行為、これは「ずるい行為」ではないですか?

投手は打者への投球が第一義であると思います。そちらが違反であるクイックピッチにならないのであれば、走者の準備を待つ寛大さは必要でしょうか?
試合はあくまで投手が投球しなければ動きません。その動きを阻害しているのは走者の方であって、投手には走者にまで気を配る必要はないと思います。

まして、ランナーが要求しないのにタイムをかけてまで準備させる必要があるのでしょうか?
余談ですが、プロでもヘッドで帰塁した際、ユニフォームに入った泥をわざわざタイムかけて取ってる姿がありますが、あれも?です。
目鼻口に入ってプレーに支障があるなら別ですが、何故、ベンチに戻るまで我慢できない(させない)のでしょうか?
ああいった余計なタイムの積み重ねで試合時間が長くなっているのではないでしょうか?

念のため申し上げますが、子供への指導の場面では、「走者になったら、牽制のあとすぐに投手(ボールの位置)を確認しろ。ランナーコーチはボールから目を切るな」としています。
投手には牽制後のクイックピッチは奨励しません。打者への意識が薄れた投球はいろいろな意味で危険ですから。
Posted by baseballmiddle at 2006年05月11日 19:36
■baseballmiddleさん
ご意見ありがとうございました。ひとつ誤解しないでください。走者が準備できないうちに投球するという意味は、あくまでも走者を出し抜く意図があるときという意味です。指導者が、ルールの盲点をついて走者を出し抜いて、作戦としてこどもにやらせている場合を指します。走者が泥をはたいたりするためにタイムを要求するのとは、違うのです。そのことを作戦(走者に盗塁させないために、しかも、偽投もその作戦を実行するために)として考えている指導者のかたに、それは、少し違いますよということをいいたいのです。ですから、おっしゃるとおり、走者に気を使う必要は、ありません。しかし、意図あってすぐに投球することは、断固許してはいけません。それを、判断するのが我々の仕事なのです。
Posted by オールドルーキー at 2006年05月11日 22:41
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